シバリガールズ

可愛いという事、SとM。

「可愛い」とは、
愛らしいこと。情をもって大切にしたい気持ち。
小さいもの、幼いものへの愛情。

現代では「○○カワイイ」など分類されるようにもなり多種多様に頻繁につかわれる言葉。

言葉のもとをたどっていくと、
もともと「不憫」「気の毒」「かわいそう」という意味合いで使われていたのだとか。

「かわゆし(顔映ゆし)」「まばゆし」「顔を向けていられないほどである」から、
「気の毒で見ていられない」との意味が発生したらしい。

なぜ「不憫、気の毒、可哀そう」と「愛らしい」が一緒の言葉の中に入っているのか。

それは、気の毒でかわいそうだから、手を差し伸べてあげたい、守ってあげたいという思考が「愛らしい」の意味になったと考えれば納得がいく。

私は昔、トレヴァー・ブラウンという日本で活動しているイギリスのイラストレーターの作品を本屋で目にしたとき、描かれている痛々しい格好の幼い少女たちの絵に衝撃を受け、すっかりファンになってしまい画集を集めている。
痛ましく可憐な姿の少女達を見て「可哀そうで可愛い」という感情、
そして、自分もそう思われる対象になりたいという感情が芽生えた。

可哀そうな姿を愛でられて満足したいというナルシシズムを含んだマゾヒズム。
苦痛を与え可哀そうな姿にする事を愛おしいと思うサディズム。

「かわいい」という言葉の中には、SとMが存在していた。
「かわいい」は趣深く奥深い日本語なのだと思う。

トレヴァーブラウン 画像検索


撮影:ケンのパパ様 モデル:惠 撮影備品:トレヴァーブラウン画集


 

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