その他

縄の為業

‪縄跡が消えても‬
‪二の腕に残る感覚‬
‪触れる度  優しい気持ちになる‬

‪思い出したりして…‬
‪はじめて吊られた時の事‬
‪目的もなく なにも求めず  ‬
‪ただ 縄にあずけた‬

‪あの時の思いが‬
‪今、さらに色濃くなる‬

‪心と躰がばらばらになるまで‬
‪心の居場所は知らず‬
‪身体はパートナーだと‬
‪今程 はっきりとは分かっていなかった‬


‪ギッと鳴き私の肌へ きつく きつく‬
‪食い込む縄に甘える ‬
‪やさしく やさしく 縛っておきながら‬
‪縄の苦味を教える。‬
‪顔を歪ませながら懇願しおえるころ‬
‪痛みと苦しみが甘美へと移る‬
‪その変わり目は淫靡で‬
‪一点で支えるつま先は震え‬
‪乱れた呼吸が吐息へと色づき‬
剥き出しになる情欲‬
‪自分ではない気がする‬

‪私は私のことを知らない‬
‪感情の下を流れる情動も‬
‪頬をつたう涙のわけも分からない‬
‪だけど‬  “心と体は一体を求める”
ということは‬充分に理解した。‬

‪心と身体どちらも充たされ‬
‪“満たされる”‬
‪満たされた先に訪れる多幸感は‬
‪魂がふっくら踊るようで‬

‪挿入の有無をも問わないソレは‬
‪人肌の柔らかさ?‬
‪全身を何かがゆっくり流れていく‬
‪…包むような?‬

‪表現の仕方がまだ …わからない。‬
感じたことなかったから‬。

無意識にこぼれるのは‬
‪「気持ちいい」と「しあわせ」‬

‪目に映る景色は‬
‪いつもより 美しく鮮やかだった。‬





“心の場所、従わない躰”を認識するまで、こんなにも心身とは繋がり影響しあい、支え合うものだとは わかってなかった。“わかってない”事をわかっていなかった。今、私は私を大切に思え、また、以前より人が大切に思えています。そして縄の感じ方はまた、変わりました。縄を通し観えた世界は私自身を広げました。だからこそ 他の方も縄を(実は男性にこそ…)と思いました。解放、癒し、無、躰が感じる欲。縄の感じ方に正誤はなく、縄の方が合わせ、観せてくれる、その方の階段で。何も感じなくても“感じない”を感じていて 喜怒哀楽どれが出ても出なくても緊縛でありどの縄も素晴らしくその方だけのもの。「縄に出会えてよかった」あと何度、私は思うのでしょうか?   縦ではなく横に広がる快楽をすこし観てみたくなりました                                                     黒柳 蜜子

        “種だけでいい‬    種だけあれば 育てられる”          

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