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緊縛って違法なの?その2 〜同意があれば大丈夫!〜

皆さま、元号も平成から令和へと変わりましたが如何お過ごしでしょうか。

 

記事の続きを書かなければ…と思いながらも、なかなか筆をとることができず、お待たせ致しました。

 

さてさて今回は、前回の犯罪と違法性の定義に当てはめながら、緊縛行為が果たして違法なのか、ということを紐解いていきたいと思います。

 

犯罪と違法性の定義を噛み砕くと、

〈法律で決められていることに違反した上、その行為に責任があること〉で初めて「犯罪」が成り立ち、その〈法律を破った行為が刑を科されるほどに重〉くないと違法じゃないし、ちゃんとした理由があればその行為をしても違法じゃなくて、同意があれば違法にもならない、となります。

 

緊縛行為を犯罪行為とした場合に該当しそうな条文は、刑法220条の逮捕・監禁罪です。

 

刑法220条には、不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。とあり、「身体の自由が奪われた時点」からこの犯罪は成立します。

 

確かに、ドラマなどで人質をロープで縛り、身体の自由を奪って脅す、というようなシーンを見かけますよね。あれは逮捕・監禁罪に当たるのです。

 

では緊縛行為がこの条文に当てはまるか?ということを検討していきます。

 

とりあえず、逮捕はしていません。

けれども、身体の自由を奪っているため、監禁には当たります。

問題は「不法に」という部分です。

不法行為とは、民法709条で、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」

とあります。

 

わー。また故意とか過失とか難しい言葉が出てきましたね。。。

 

ざっくり言うと、故意はわざと、過失はうっかり、です。

 

緊縛は、まあわざと縛っている、と言えるでしょう。縛る意思を持って、緊縛行為を行なっているわけですから。法律上保護される利益は、保護法益といって、生命、身体、名誉、財産などがありますが、身体保護の利益も緊縛行為は侵害しております。縛られたら自由に動けないですものね…。

 

そう考えると、緊縛行為は、刑法220条の逮捕・監禁罪に該当してしまいます…(T . T)

 

ほら、やっぱり犯罪じゃん、とニヤついたアンチ緊縛の方、そして、わー犯罪行為だったのかどうしよう、と不安になった方々、お待ちくださいませ。

 

同意があれば違法性は阻却される、という定義を忘れてはいけません。

 

緊縛をするとき、受け手と縛り手の間には、緊縛行為を行ってもいいという「同意」がありますよね。

 

つまり、緊縛行為は、逮捕・監禁罪に該当する可能性があったとしても、当事者同士での同意があるため、違法性は阻却され、犯罪は成立しません。

 

そもそも、被害者が訴えず、訴えたとしても事件性がない限り捜査も入らないし、裁判も行われず、警察機関は手を出してこないので大丈夫です。

 

2回にわたり、緊縛の違法性について考えてみました。

拙い文章ながら、お付き合い頂きまして本当にありがとうございます。

 

今後は、これに関連して、SM行為による事件を裁判所がどのように判断したか、実例をいくつか挙げて紹介していけたらなと思っております。

SM事件の裁判例はなかなか面白いのでお楽しみに。



GWも後半となりました。お休みの方も、そうでない方も、どうぞ素敵なGWをお過ごしくださいませ。

凛華は伺えないのですが、5月5日の日曜道場にもぜひいらしてくださいね♡

キュレーター紹介

法を学ぶ端くれ。喜多先生の作品に魅入られました。緊縛は究極の芸術。だからこそ、不毛なものに汚されたくない。主に法律的な観点から時々ぼやきます。

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