その他

エロスのお作法〜ごく普通の女〜

朝起きて
身体の節々のコンディションを確かめる。
どこか筋肉痛になっていないか僅かに力を込めたり、左右に揺らしてみたり。

ゆっくりと労わりながら身体を起こし視界がハッキリするまで当たりを見回す。

重い身体を引きずり洗面台で顔を確認する。
毎朝。変形していないか。実話。口をゆすぎ薬を服用する。ついでにたっぷりのミネラルウォーターでうるおす。ダラダラ過ごす余裕は無い。
バナナを一本と豆乳を飲み干し着替えを始める。
レギンスパンツにロングスリーブのTシャツ、ツバの広いハットに日焼けのグローブ。
朝はジョギングがすっかり日課となっていた。
雨天中止、コンディションによりウォーキングに変更になったりもする。

家の前で軽くストレッチをし身体を感じる。

日差しや外の空気、匂い、風。

必ず道端で会ううめちゃん(顔がまん丸で梅干しみたいで可愛いおばあちゃん、私が勝手に心の中でそう呼んでいる。因みにミヨちゃんと勝手に呼んでいるおばあちゃんも存在する。)朝5:30に帽子にマスク、グローブと怪しい出立の私に優しく微笑んでくれる。私はいつでもうめちゃんを見かけると手を振る。おはよーとかこんにちは。とか。手を振る以外話した事はないけれど近所付き合い皆無の私にとっては一番の知り合いにあたる。今日もうめちゃんの生存を無事確認する事で私は安心して走る事が出来る。


え?ナニこの話。
そう思った?思ったでしょ??

話はまだこれからだから焦らないの♡


河川敷に到着後辺りを見渡し人出を確認する。
何がわかるわけでもなくただ高い場所からぐるっと見渡してパトールした気になる。よし、今日も「いつもの日常だ」と。
ふと、昨日の情事を思い出す。低い声、憎たらしいほどいやらしい顔、指先…。
もうダメ。歯(顎)がガクガクしてよだれが止まらない。でも許して貰えず私は逝き過ぎた身体を
うまくコントロール出来ずに腰をないがしろに上下に動かしていた。まだだめだ、その言葉に呻き彼にまたがって床についた膝から腿、全身が小刻みに震える。実際には許しを待てなかったと思う。僅かに先に上下に動かす事をやめ力強く押し付けたと思う。よだれまみれの顔と顔を擦り付け口を探してでろんとだらしなく垂れた舌をどうにかねじ込み噛んで欲しくておとりのように揺らして待つ。
もう止まらない。廃人の出来上がり。
全身性感帯の卑猥な女が白目をむいて声を上げる。

そんな事を思い出していた。
しまった。ノーパンだ。パンツはどうせ汗で濡れて瞬殺で洗濯機行きなので始めから履いていない。身体の中心の割れ目から温かいものを感じる。流れ落ちてくる事を諦め承知している。
どうせ生地が吸い取るから大丈夫。

それよりも…まだ身体が昨日のままだ。全身全霊彼を探している。

先ずは歩きながら今日の体調、どこが良く動いているのか、左右のバランス、姿勢、呼吸、骨
探りながら整える。

整い次第走り出す。なるべく無心で。
他人のことは気にしない、ランナーも人生において出会う人々の事も。彼の事も。
「走る事」に集中する。




エロスはその辺に溢れているのです。
日常なのです。

エロい事をしようと構えないで。

自然体で。


 

キュレーター紹介

ake

イメージコンサルタント、ベリーダンサー、モデル、変態の四足のわらじを器用に履きこなします。どうして私が『見た目』にこだわり『美の追求』をし、『素敵に歳を重ねる』事に趣を置くのか。そしてSMとの出会い、緊縛が私に与えてくれたもの。 考え事と妄想の交差点。読書をして恋をし、電車に乗っても恋をする。恋多き女とは私の事ね。

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