その他

愛すべきおじさん

もう可愛くて可愛くて仕方がない。


愛すべきおじさんはやっと顔が柔らかくなってきた。

つまらない喧嘩やどうでもいい言い争い、見苦しい嫉妬を繰り返し、繰り返してようやく心が見えてきた。同じ事を何度も重ねてやっと落ち着いてきた。憎たらしい言葉を歳上に浴びせ威勢よく睨む、こんな女の何処が可愛い?沢山泣いて沢山我慢して必死についてきた。・・・・・・・。そう思うのは自分だけ。彼も沢山我慢してくれていると思う。気分屋の私のご機嫌を伺い不穏になる事は言わずに我慢して大人でいてくれたと思うの。糞ガキが!と思う事も飲み込んでスルーしてくれていたと思うの。


どうしてこんなにもうまく接する事が出来ないのだろう。その気持ちを繰り返していたらある事に気付いた。「どうでもいい」って万能。ネガティブな言葉に感じるがちょうどいい解釈を見つけた。「どうでもいい」は自分に向ける。自分の今心に溜めた気持ちを流す様に「どうでもいい」、「関係ない」と負の思いを追い出す。気持ちを流せる様になったら気が楽になった。期待した自分に対してどうでもいい。「あなた(私)の気持ちなんてどうでもいい」自分の気持ちを押し殺すイメージより自分に対して「あーーー、また?ハイハイ」なだめるイメージである。今は穏やかに過ごせる日々が心地好くて有難い。邪魔をし合わず業務連絡以外のご機嫌伺いや面倒臭いLINEは行わない。その分会う時は思いっきり笑って美味しいものを存分に味わう。それだけでいいじゃない。

目を閉じれば寝息を立て気付けばいびきをかく愛すべきおじさん。髪の毛を撫でたり、背中にキスをしてみたり…昔は目を閉じる事があっても意識があり直ぐに反応していた。今はスーピースーピー可愛い寝息で起きる気配もない。毎回同じ事を聞いてくる。「俺寝てた?」それが心地好い。同じ事を繰り返すことの心地好さ。

喧嘩や嫉妬だけは二度と繰り返したくない。終わりにしたい。そうは思うけれど相手がいなくては出来ないこと。

同じ事を繰り返せることが幸せなんだ。日々のルーティン、年間行事、記念日。毎日穏やかに健やかに過ごせる事が幸せなんだ。特別なデートや旅行を必要とせず、過剰な刺激もいらない。ただまた逢えるだけで嬉しい。笑顔で過ごせる事が嬉しい。去年と同じ事を今年もしようね。来年も出来ますように。

愛すべきおじさんはたまに老後の話をするの。
大丈夫よ、私が最期まで面倒みますから。
いいえ、みさせて下さいね。
ゆっくり陽を背にお散歩をしましょうね。途中、カフェで一休みをして思い出話をしましょう。あなたがベッドで過ごす様になっても顔を見に伺いますからね。


日々の幸せを噛みしめて有難く生きようね。
私はあなたの虜です。
あなたは全て例外です。

愛すべきおじさんは今日も眉間にシワを寄せ難しい顔をしながらポロポロとこぼしながらスイーツを頬張る。可愛すぎるぜ。


キュレーター紹介

ake

イメージコンサルタント、ベリーダンサー、モデル、変態の四足のわらじを器用に履きこなします。どうして私が『見た目』にこだわり『美の追求』をし、『素敵に歳を重ねる』事に趣を置くのか。そしてSMとの出会い、緊縛が私に与えてくれたもの。 考え事と妄想の交差点。読書をして恋をし、電車に乗っても恋をする。恋多き女とは私の事ね。

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