瘋癲ノ喜多サン

緊縛をポルノだと思っていませんか

中国の上海から男性が縛られに来ました。無表情で内に秘めたものがなにかを読み取れないようにコーティングされているかのようでした。ときより見せるはにかんだ笑顔のみが彼の人間性を垣間見れる瞬間。縛られて行くうちにますます深海生物のように、深く静かに明りのない世界入り込んでゆくようで縛りながらとても興味深かったのです。後手から足を縛り転がしてどんどん締め上げてゆくとこの深海生物は、完全に自分の持つ深海の世界と同化してゆきとうとう気持ちよさそうに眠りこけたのでした。縄を解き終わると、能面のようだった顔に、表情が浮かび上がり笑顔でありがとうございましたと頭を下げて帰ってゆきました。後日、また次回お願いしますとそっけないメールが届きました。嬉しいですね。

昨日の日曜道場には、日本在住の台湾の男性が来られました。日本語がとても上手く、日本で華道や茶道も習っておいでで日本の精神に興味があり来られたとのことでした。緊縛においては技術を覚えたいとのことでしたが、私の縛りは、受け手と縛り手との間で、心のやりとりや所作を重要視していることにびっくりしていました。しかし、勘のいい人で緊縛の精神性に深く感銘をうけて、次回の教室からしっかり緊縛を習いたいと入門して下さいました。

緊縛の精神に海外の人もとても興味を持っています。もしかしたら、日本人だけがまだ緊縛をポルノだと思っているのかもしれませんね。

キュレーター紹介

逝かせ縄という妙技を操り、多くの女性を快楽の果てと誘う。東京と名古屋に道場を持ち、日本古来の文化である美しい緊縛を多くの生徒に伝承している。美しくなければ緊縛ではない美しい緊縛は気持ちがいい、それは肉体と精神と性が解放されることだ。

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