INTERVIEW

縛り屋×女王様

喜多氏に会うために名古屋の謎の緑の館、STUDIO GLAMDY SHIBARIに出向くと、
偶然にも縄を習得しにきている女王様も来館中で、喜多氏と女王様の面白い対談を聞くことが出来た。
なかなか無い機会に私も会話に参加させてもらい、会話を書き留めさせてもらうことに・・・

縛り屋喜多征一×SMクラブ女王様

喜多 なぜ君は女王様になろうとおもったの?自分にSっ気があると思ったから?

女王様 Sの気質があるかわからないけど、勤めてて思ったのは、ある程度素質がないと続かないってこと。

女王様 よくオーダーで、苦手なこと等があれば最初に言ってくださいねというと、
「なんでも大丈夫です~」というM男がいるけど、その瞬間、なんでも大丈夫だぁ?といって渾身の力でケツをたたいてやります。
そこで本気で痛がったりすると「なんでも大丈夫っていったよね?」と言ったりして。
「なんでも大丈夫」といわれるといっぱい酷いことしてやりたくなる!でもまぁあんまりハードにしすぎてもなんで、後半は優しくしてあげたりもしますけどね。

喜多 そうそう、僕はM男だったり女装子だったり男性も縛る事が多いんだけど、そんな中でも
「色々経験してきたのでなんでも大丈夫です~」なんて最初に言われたりすると、自分の持っている力を普段より発揮させて倍のいびりをしてやりたくなるよね!「さっきなんでも大丈夫っていったよな~?」って。
あれ、なんで最初に大丈夫ってアピールするんだろう?

女王様 上には上のMがいるしもっとすごい事してるひとだっているっつーの!
喜多 分かるなぁ~!!

編集N これはサディストあるあるですね!

(しばしサディストあるあるで盛り上がる二人)

女王様 まだ「熱いのはちょっと、、鞭はまだ慣れなくって」といってくれたほうが可愛いですよね。
うんうん、最初は怖いよね~って、ちょっとずつ、ちょーっとずつ、痛みを乗り越えさせていくのがいいんですよ!

喜多(意気揚々と話している女王様を見て)君は最初気質があるかはわからないけどと言っていたけど、本当のSだね!
ちょっとずつ乗り越えさせてあげて、よくがんばったねって、最後に抱きしめてあげるのがね。
それこそがSの楽しみであって快感だよね。

女王様 多分女性は男性よりも痛みに強いから耐えれちゃうんですよね。

喜多 女性はその痛みに耐えようとするしぐさだったりが美しいんだよね。

女王様 でも男性は耐えずに叫んだり発散するから、M男はリアクションがでかい!
ローソクプレイの時だって叫んでるM男にかかる以前に私の手元にもかかっているけど、手元でかかる私のほうが熱いはずなんですけど?って思う。女王様同士では、ここは熱くないかとか試して、ここは大丈夫だわ!ってやってるんだけど。

編集N 女王様たちって身を呈して自分でちゃんとためしているんですね!

女王様 新しいバラ鞭を買った時だって、届いた時に女の子どうしでちゃんと一発確認したりしてるんですよ。
これくらい?うん、いけるいける!みたいな。

喜多 へ~!その研究熱心さはそのへんのエセサディストの男は見習ってほしいもんだね!

編集N (女王様って勉強熱心なんだ、しかもこんな可愛い女王様にいじめられるなんて幸せなハズ・・・)

という私の淡いM心が生まれたところで女王様は気の強そうな笑顔で緑の館をあとにした・・・



喜多氏はその後も私に縄談義をしてくれたのだが、
「もっといい縄をかけられるようになるには、もっといっぱい縛らねばならない」と言っていた。
喜多氏ほどの腕をもって自身の縛りにあぐらをかくことなく向上心があるのだ。

よくSMのSはサービスのSMは満足のMと聞くが、
Mに満足を与える為に、SはMの見えないところでサービズの向上をはかっているのか、、と思うと
サディストとは本来冷酷で酷いことをするイメージだが、実はMの欲求に真剣に向き合い悦びを与える慈愛の精神、やさしさに満ちているのだと実感した対談であった。

(SMLuxury編集者 仁志)
 

キュレーター紹介

当Webメディア「SMLuxury(エスエムラグジュアリー)」でBDSMに関する情報発信を行う編集者。

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