瘋癲ノ喜多サン

覚醒家

こどもの頃
見た風景は色濃く
人の表情はおそろしいほどリアルだった
人こころは本当におそろしかった
全てが衝撃的で
ありとあらゆるものが凝縮されて
これでもかってほど色濃かった
五感はくたくたに疲れ果て
眠り込んだ
眠りの入り口でははおもしろい夢を見て
出口ではおそろしい夢を見た
白昼夢でいやらしいことや呪わしいことを想った
霊感なんて信じていなかったけど
第六感という都合のいいものを信じ
夢の出入り口や白昼夢はそれだと思った

親になって
なにげなく無責任に過ごした時間に
こどもたちの六感は
奇怪な天使や愉快な悪魔を
映し出していたんだな
さぞかし私の顔はおそろしく映っていただろうに






 

キュレーター紹介

逝かせ縄という妙技を操り、多くの女性を快楽の果てと誘う。東京と名古屋に道場を持ち、日本古来の文化である美しい緊縛を多くの生徒に伝承している。美しくなければ緊縛ではない美しい緊縛は気持ちがいい、それは肉体と精神と性が解放されることだ。

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